高原アートG八ヶ岳の売り上げの10%とギャラリー2Fのチャリティーコーナーの商品の売り上げの100%を東日本大震災で被災した子どもたちへの支援金に使わせていただいております。なお、アフガン支援を一時休止し、東日本大震災で被災した子どもたちへの支援に切り替えて活動をしてきましたが、大震災前に行っていたアフガニスタン難民の教育支援のひとつバーミヤンの孤児院から支援継続要請もあり、少しずつ孤児院の支援も視野に入れつつ、進めたいと思っております。
2012年度 東日本大震災支援活動報告
「物」の支援から 「心を寄せる」支援へ
2011年4月より、被災した保育所から情報をつのり、津波の被害などで不足している保育用品などを、積極的に支援してきました。2年が経過した現在、連絡をとりあっている被災保育所においては、不足している「物」などは、無い状況になっています。ただ、それが全くの「復興」を意味するのかと言えば、そうではありません。町はそれまでの機能を失い、保護者の方々の経済的な困窮や、親しい人を亡くした悲しみは、時がたつにつれ、薄れていくどころか、むしろ、深まっていることを感じます。我々のような小さな団体ができることは、そうした被災地の方々の生の声を聞く機会をもち、その気持ちに添う動きをしていくということです。
2012年8月、宮城県東松島市小野保育所、石巻市立水明保育所、女川町立第一保育所、第四保育所に、山梨県新府の桃を届けました。高原アートGのある山梨県は果樹王国。その中でも新府の桃はおいしいことで有名です。新府駅のすぐ近くにある高添果樹農園で、大切に桃を育てている高添さんにご協力いただき、心を込めて育てた甘い桃を600個ほど分けてもらって、4つの保育所の子どもたちや保育士さんに食べてもらいました。とれたての桃は大きく、堅くて甘く、子どもたちは大喜び。「この子たちは幸せ者です。みなさんが忘れずにいてくださることで、私たちもまた、がんばらなきゃと、元気が出ます」。がんばらなきゃ、と自分自身をふるいたたせることで、あの震災の恐怖の記憶と闘っている保育士さんたちを何とか力づける支援を続けたいと思います。
「被災保育所ではない」。 しかし……
被災した保育所であれば行政の補助がありますが、被災にあたらないと判断されれば、補助されません。南三陸町の志津川保育所の場合は、津波の被害からは逃れました。しかし、老朽化した園舎を壊し、新園舎を建てる設計図までできている段階でした。そこで起きた大災害。古い建物をなんとか使って保育を続けています。辛抱強い東北人気質から、「津波にのまれて、もっとたいへんな所があるから、私たちはだいじょうぶです……」と支援に対しても遠慮します。しかし、よくよく見れば、プールはひび割れ、ガムテープでひび割れを補強しているような状況です。
こうした保育所に目を向けていく地道な支援も続けていきたいと思います。まだまだ我々にできることはあると感じています。
[2012年夏〜秋〜冬]
宮城県の13の保育所に、体重計など、日常の保育に必要な備品やテントなどの行事に必要な備品を支援
総額¥2,216,143
1 南三陸町立志津川保育所(本吉郡南三陸町)
全自動洗濯機
¥73,640
プール用すのこ、マットなど
¥60,438
2 女川町立第一保育所・第四保育所(牡鹿郡女川町)
災害避難用テント5張
¥439,340
ストーブ
¥10,430
3 石巻市立若草保育所(石巻市)
パワードボイスなど
¥75,000
空気清浄機など
¥102,240
4 石巻市立水明保育所(石巻市)
身長計・体重計など
¥191,630
エアコン設置工事
¥383,040
スクリーン、ストーブガードなど
¥119,785
5 石巻市立石巻保育所(石巻市)
ローズフォレスト
¥100,840
加湿器
¥47,600
6 石巻市立水押保育所(石巻市)
大型ワゴン、キーボードなど
¥168,540
7 石巻市立虻田保育所(石巻市)
ラジカセなど
¥20,430
8 石巻市立荻浜保育所(石巻市)
除湿器など
¥90,640
9 石巻市立ふたば保育所(石巻市)
パラソル、ワンタッチ日よけなど
¥155,580
10石巻市立鹿妻保育所(石巻市)
太鼓
¥70,200
11石巻市立渡波保育所(石巻市)
太鼓
¥70,200
12石巻市立井内保育所(石巻市)
災害用対策用品メガホン
¥21,000
13 石巻地区保育所(石巻市)
サーキュレーター
¥15,570
[2012年春]
◆宮城県の2つの仮設保育所(小野・雄勝保育所)に、絨毯を支援
総額¥360,000
◆石巻市の全市立保育所に
『子どもを守る防災BOOK』50冊を寄贈
総額¥59,640
[2013年1月]
◆『3.11命駿会』に支援金送金
総額¥100,000
バーミヤンの孤児院[アシアナ・サマール]の子どもたちが迎えるお正月に10万円のプレゼントを送らせていただきました。
アシアナ・サマールは、政府から援助のない私立の孤児収容施設です。これを運営するNGO団体シュハダのJawad氏が2013年2月、JICAが主催する若手リーダー育成のトレーニングを受けるために来日、東京でお会いしました。ちょうど3月はアフガニスタンのお正月、子どもたちが新しい年を迎えるために新調する洋服や、お正月に「ごちそうやお菓子」でお祝いができるように、10万円の寄付をCEFIの支援金ストックの中から使わせていただきました。そして、3月、子どもたちが新調した洋服に身をつつみ、楽しそうに食卓を囲む写真が届きました。